収支の動きを把握ことは、日々の業務を安定させるうえで欠かせない作業です。数字を整理すると、使い道の傾向や改善の余地が自然と見えてきます。
収支管理表を作る際、まずは身近なExcelから始める方が多いでしょう。しかし、いざ表を作ろうとすると「必要項目がわからない」「式が思うように働かない」といった悩みが出やすいものです。
この記事では、Excelで収支管理表をつくるための基本と、すぐ使えるテンプレートを紹介します。さらに、業務が広がった際に役立つ管理ツールの活用方法まで整理して解説していきます。
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収支管理を始める際、まずはExcelで土台をつくり、必要な項目をそろえるだけでも十分に役立ちます。
ここからはまず、収支管理の基本とExcelで進める際の考え方を整理しましょう。
そもそも「収支管理」とは?
収支管理とは、入金と支出の流れを一定のルールで記録し、事業の状態をわかりやすく把握するための仕組みです。単に日々の支払い履歴を追うだけでなく、数字を月単位で集計することで、支出の割合が大きい項目や改善の余地を正しく見い出せるようになります。
また、事業やプロジェクトごとに分けて見ることが多く、利益を生む取り組みと、コストが大きい領域を切り分けることで、無理のない運営を可能にします。
収支管理を行う主なメリットとしては、以下のような点があります。
- 支出の偏りを把握:どこにコストが集中しているかを把握できる
- 無駄の発見:必要以上の支払いをみつけやすくなる
- 事業計画の精度向上:翌期の予算や見通しを改善できる
- プロジェクト別評価:取り組みごとの採算を比較できる
こうした基礎を理解しておくと、Excelの設計にも迷いがなくなります。
エクセルで収支管理するメリット・向いているケース
Excelは手軽に始められるため、最初の収支管理ツールとして取り入れやすい存在です。専門のシステムを導入しなくても、既存の環境だけで表を作れる点が大きな魅力でしょう。操作に慣れている担当者が多いことも強みです。
まだプロジェクト数が少なく、少人数の担当者で回せている状態では相性の良い管理方法といえるでしょう。一方で、取引量が増えるにつれ、手動での更新が負担になっていきます。
複数人で編集する場面では、どのファイルが最新かわかりにくくなることがあります。Excelで対応できる範囲と、別のツールに切り替えるべきタイミングを正しく見極めることが、長期的な運用を見据える上では重要です。
テンプレートを使ったエクセル収支管理表の作成手順
収支管理を安定的に運用するには、あらかじめ使いやすい型を用意しておくと良いでしょう。白紙の表を一から作るより、既成のテンプレートを活用した方が、迷う時間を減らしながら管理を始めることができます。
ここからは、実際のテンプレートを例に、収支管理表を作成する流れを紹介します。
おすすめの収支管理テンプレート「業務経費予算テンプレート」
今回使うExcel公式の「業務経費予算テンプレート」は、年間の予算と実績を一つの流れで確認することができます。
計画した費用をあらかじめ入力しておくことで、実際の支出との差が自動で計算されます。人件費やオフィス賃貸料など、事業費をカテゴリごとに追いたい企業にも向いています。
テンプレートの構成を理解する
まずは、テンプレートの構成を理解しておきましょう。
このテンプレートは大きく「計画された費用→実際の費用→経費差異→費用の分析」という流れで組まれています。どのカテゴリで予算を使いすぎているか、または抑えられているかを、表とグラフの両方で確認することができます。
入力が必要なのは、次の2つのシートだけです。
- 計画された費用:年間の予算をカテゴリ別・月別に入力する
- 実際の費用:請求書や支払い実績をもとに月ごとに記入する
経費差異と分析グラフはすべて自動更新されるため、数値の入力ルールをそろえておくと、より正確に比較できるでしょう。
費用カテゴリを自社向けに調整する
次に、テンプレートのカテゴリ名を自社に合わせて書き換えましょう。例えば「マーケティング費用」を「広告宣伝費」に変更したり、「トレーニング費用」を「研修費」に置き換えるなど、実務で使う名称に合わせた方が運用しやすくなります。
もちろん不要な行を削除したり、新しい費用項目を追加することも可能です。
ただし、小計のセルには計算式が設定されているため、削除する際は結合セルや計算範囲を壊さないよう注意が必要です。
年間計画を入力する
年間予算が決まっている場合は、カテゴリごとに1年分の総額を入力します。次に、その金額を12か月分、どのように分けるかを検討しましょう。
広告費が繁忙期に集中する、研修が年度初めに偏るなど、月ごとの特徴を反映させると予算管理の精度が上がります。
年度途中からテンプレートを使い始める場合は、運用開始月からの入力で問題ありません。途中月が空欄でも計算式は正しく機能します。
実績値を毎月入力し、差異をチェックする
月が替わったら、請求書や領収書をもとに実際の支出を入力します。入力した時点で、予算との差が自動で色分けされるため、使いすぎている部分がひと目でわかります。差異の原因を知っておくと、翌月の調整もしやすくなるでしょう。
主な確認ポイントは次のとおりです。
- 使い過ぎ:予算より支出が大きい
- 設定ミス:予算が実態に合っていない
- 季節要因:繁忙期・閑散期で変動する費用
- 突発費用:急な支払いが発生したケース
予算と実態の大きな差が3か月以上続く場合は、予算の見直しや費用構造の再検討を行うタイミングです。
収支管理をラクにするエクセルの便利機能
収支管理表を作ったあと、毎月管理を続けていくと、入力や集計にかかる手間が気になってくるはずです。数字を追う作業そのものに時間を取られると、分析に使える時間が減ってしまいます。
ここからは、Excelの機能を活用して作業を軽くするコツを紹介します。
SUM・SUMIF・SUMIFSで自動集計する
収支管理表では、費用の合計やカテゴリ別の集計が頻繁に必要になります。こうした場面では、関数をあらかじめ設定しておくと入力作業が一段と進めやすくなります。
主に使われる関数には、次のようなものが挙げられます。
- SUM:同じ行や列に並んだ金額をまとめて合計
- SUMIF:指定したカテゴリだけを合計(例:広告費だけを取り出す)
- SUMIFS:複数条件で合計(例:特定プロジェクト×特定月の費用を集計)
これらの関数をテンプレートに組み込んでおけば、担当者は金額の入力のみに集中でき、集計の精度も安定します。
データの入力規則(プルダウン)で勘定科目やプロジェクト名を統一
複数の担当者が入力する場合、表記の揺れが原因で集計が正しく行われないことがあります。Excelの「データの入力規則」を使ってプルダウンを設定しておくと、名称を統一した状態で入力できます。
勘定科目や部門名、プロジェクト名をリスト化し、全員が同じ情報を打ち込めるようにしておきましょう。
この方法は特にプロジェクト数が増えるほど効果が大きく、入力ミスの防止と作業スピード向上の両方に役立ちます。
ピボットテーブルで「プロジェクト別・部門別」を瞬時に分析
ピボットテーブルは、収支管理の分析段階で大きな力を発揮します。集めたデータをもとに、プロジェクト別や部門別、月別など、さまざまな切り口で数字を並べ替えられる機能です。
プロジェクトごとの売上・原価・利益を並べて確認すると、採算が取れている案件とコストが膨らんでいる案件がわかりやすくなります。どの取り組みに集中すべきかを判断する材料にも繋がるため、経営層が次のアクションを検討する際の指針になるでしょう。
エクセルだけで収支管理を続けることのデメリット・限界
Excelは手軽に収支管理を始められる一方で、運用が長くなるほど扱いづらくなっていきます。最初は軽い表でも、月次更新やプロジェクト数の増加につれて情報量が増え、管理の負担が大きくなるためです。
ここからは、Excelだけで収支管理を続けたときに起きやすい課題を紹介します。
どれが最新版かわからなくなる
ファイルをコピーしながら運用していると、「○月版」「修正版」「最終」など似た名前のファイルが並ぶことがあります。社内で複数人が編集する場合は、上書き保存や別名保存が重なり、データが分散しやすい点が悩みになるでしょう。
バージョンを管理するためだけに余計なルールが生まれたり、確認作業が増えたりと、肝心の収支管理以外のところに手間がかかりがちです。
属人化が進む
収支管理表の構成や関数の設計を担当者が一人で整えている場合、その人にしか理解できない仕組みになることがあります。担当者が異動や退職をしたときに、誰も触れなくなった表だけが残り、更新が止まるケースも珍しくありません。
継続して使うためには、表の仕組みを共有しやすい状態に保つことが大切です。
プロジェクト進捗と収支管理がバラバラで見づらい
現場では、プロジェクト進捗を別ツールで管理し、収支はExcelでまとめるという運用が多く見られます。この状態では、プロジェクトの動きとお金の動きを一体で把握しにくくなります。
進捗と収支が分断されていると判断の精度が下がり、次のアクションを決めるまでに時間がかかることがあります。
レポート作成に毎月多くの手作業が発生する
会議用の資料をまとめるとき、複数のExcelから数字やグラフをコピーして貼り付ける作業で多くの時間を取られてしまいます。本来は分析や意思決定に使うべき時間が、作業のやり直しや再確認に吸い取られてしまうのは非効率です。
データが一つにまとまらない限り、この手間は残り続けるため、長期的には限界を感じやすい運用と言えるでしょう。
収支管理を「プロジェクト管理」まで広げるなら管理ツールの導入がおすすめ
収支を安定して管理するには、数字とプロジェクトの進捗の両方を把握する必要があります。案件の状況と支出のタイミングは密接に結びついており、どちらか片方だけでは判断しづらい場面があるからです。
そこで役立つのが、プロジェクト管理ツールです。
ツールを使うと、案件ごとのステータスと数字がリンクし、リアルタイムで収支の動きを確認することができます。進行状況と同時にコストの増加や売上の立つ時期を見られるため、先の見通しを立てやすくなります。Excelでは個別の表を組み合わせる必要がありますが、ツールなら一体で管理できる点が大きな違いです。
他にも、Excelでは実現できない機能として次のようなものがあります。
- 期日が近づいた際の自動通知:担当者がスケジュールを把握しやすくなる
- 見積〜受注〜請求〜入金のステータス管理:案件の流れをひと目で確認
- プロジェクト別の粗利・工数の自動集計:利益率や負荷の偏りを把握可能
作業をまとめて管理できる仕組みがあると、数字の確認とプロジェクトの判断が同じ画面で行えます。別ツールを行ったり来たりする負担が減り、意思決定のスピードも安定するでしょう。
今すぐmonday.comを試してみる(14日間無料)monday.comを使った収支・プロジェクト管理方法
このように、案件のステータスと数字が連動して見えるだけで判断のしやすさは大きく変わります。そこで選択肢として挙がるのが、業務管理ツールを活用する方法です。
中でもmonday.comは、タスク管理・プロジェクト管理・収支管理を一つの画面で扱えるプラットフォームです。情報を集約し、チーム全体で共有しやすくする仕組みがそろっています。
ここからは、Excelの収支管理表をmonday.comへ移行した場合の使い方とその強みを紹介します。
Excel収支管理表をそのままインポートしてボード化
monday.comには、既存のExcelをそのまま取り込む機能があります。行はアイテムとして、列はカラムとして読み込まれ、収支管理表が自動的にボードの形へ変換されるのです。
インポート後は「ステータス」「担当者」「期限」などのカラムを自由に追加できます。これにより、収支情報とプロジェクト進捗を同じ場所で扱えるようになり、一覧性が高まります。
プロジェクトごとの売上・原価・タスクを一画面で把握
monday.comのボードを使えば、プロジェクト単位で必要な情報をまとめて表示できます。案件名、クライアント、売上金額、原価、タスク進捗、担当者などを一画面に整理できるため、複数のツールを行き来する手間がありません。
コメント欄やファイル添付の機能もあり、見積書や請求書、制作物などをプロジェクトごとに管理できます。情報が点在しないため、メンバー同士が状況を把握しやすくなり、引き継ぎもスムーズです。
ダッシュボードで月次・プロジェクト別収支を自動グラフ化
monday.comのダッシュボード機能は、収支データをグラフやチャートとして即座に見える化します。月次の変動やプロジェクト別の比較など、経営層やマネージャーが知りたい指標をひと目で確認できます。
ボードの数値が更新されるたびに、ダッシュボードも自動更新されるため、資料作成の手間は大幅に減ります。会議前にグラフを作り直す必要がなく、改善のアクションも取りやすくなるでしょう。
今すぐmonday.comを試してみる(14日間無料)monday.comで収支管理を効率化してみよう
収支管理は、Excelのテンプレートを使えば簡単に数字の整理ができ、年間の動きも見えやすくなります。一方で、案件数が増えるとExcelだけでは扱いきれない場面も出てきます。
こうした課題を解消しやすいのが、収支とプロジェクトを一体で扱える管理ツールです。monday.comは、Excelで作った表をそのまま取り込み、進捗やタスクと紐づけながら管理できます。日々の更新もリンクして反映されるため、資料作りや確認作業の負担を減らせる点も大きな魅力です。
とはいえ、最初からツールを使いこなすのは不安が残るという方も多いでしょう。その場合は、まずExcelで管理を始め、限界を感じそうなタイミングでmonday.comへ移行するとスムーズです。
管理の負担を小さくしたい方や、案件と数字を一つの画面で見たい方は、monday.comの無料トライアルも活用してみてください。小さな一歩からでも、収支管理の精度とスピードは大きく変わっていくでしょう。
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本記事は、タスク管理・プロジェクト管理のノウハウを発信する編集チームが執筆しています。



