新人研修や社内のスキルアップ研修など、企業研修の際に欠かせないのが「研修スケジュール」です。
しかし、「作り方がわからず、毎回手探りで作成している」などの悩みを抱える担当者は少なくありません。また、Excelや紙の資料では、変更や共有に手間がかかり、部署間の調整もうまくいかないことが多いのが現状です。
本記事では、研修スケジュールの作り方から、作成時に押さえておきたいポイント、おすすめのテンプレートを詳しく解説します。
研修におけるスケジュール作成の重要性
研修においてスケジュールをきちんと立てることは、企業が成長し続けるために欠かせません。特に最近では、必要なスキルの変化が加速しており、継続的な学びが求められています。また、学ぶ機会を提供することは、人材の定着にも繋がり、優秀な人材の離職防止や採用コストの削減も可能です。
業界の変化や技術革新に柔軟に対応できる人材を育てることで、企業として、業界での競争力も高まります。
研修スケジュールの作り方
研修の成果を最大限に引き出すためには、明確な計画と緻密なスケジューリングが欠かせません。漠然とした準備では、目的に対する達成度が低くなり、効果的な研修とはいえません。
ここでは、効果的な研修スケジュールの作り方について、6つのステップに分けて詳しく解説します。
1.目標・ゴールを明確にする
まずは、研修スケジュールを組むために、目的とゴールを明確にしましょう。
目的とは、研修を実施する理由のことです。例えば「新入社員に基本的な業務知識を習得させたい」や「管理職のマネジメント能力を高めたい」といった内容です。
ゴールは、その目的を達成するために、参加者が「何ができるようになるか」を具体的な行動レベルで示す必要があります。初めの段階でゴールを明確にすることで、研修の内容や進行の方向性が定まります。
2.予算を確定する
次に、研修にかかる全体の予算を確定します。予算の見積もりが曖昧なまま進めると、後々コストの見直しや内容変更が必要になる可能性があるため、しっかりと把握することが重要です。
以下のような費用項目を、整理しておきましょう。
- 会場使用料(自社 or 外部施設)
- 講師謝礼・交通費・宿泊費
- 教材作成費・印刷費
- 機材レンタル(プロジェクター、マイクなど)
- 飲食代(昼食・飲料)
- 参加者の交通費補助(必要に応じて)
これらの項目をリストアップし、合計金額を算出しておくことで、現実的なスケジュール作成が可能になります。
3.研修内容・カリキュラムを検討する
研修の目的とゴールが明確になったら、それを達成するために必要な内容を洗い出します。
設計の流れは、以下の通りです。
- ゴールに必要な知識・スキルをリスト化
- 各テーマごとに必要時間を割り当て
- ワークやロールプレイなど実践的な要素を盛り込む
- 参加者のレベルや経験に応じた難易度に調整
こうしたステップで検討すれば、研修全体の流れが明確になり、スケジュールにも無理なく組み込むことができます。
4.講師・担当者を選定する
カリキュラムが固まったら、それを実施する講師や担当者を選定します。研修の内容に最も適した人材を選ぶことが、研修全体の質を高める鍵となります。
外部講師か社内講師かによっても、選定時のポイントは異なります。
外部講師の場合は、専門分野と研修テーマの一致、過去の実績や評価、講演スタイル(対話型・講義型など)、講師料や移動費を考慮します。
社内講師の場合は、指導経験、内容理解と伝える力、受講者との信頼関係や社内での立場などが選定基準になります。
適切な人材を早めに選び、研修内容とスケジュールを共有しておくことで、当日の運営もスムーズに進行できます。
5.関係者の予定を調整する
講師やカリキュラムが決まったら、次は関係者全員のスケジュールを調整します。ここでのポイントは、参加者の出席率を最大限に高めるために、業務の繁忙期や連休などを避けることです。
また、研修の候補日を複数出しておくことで、参加者の都合に応じやすくなります。調整には、社内のカレンダーや日程調整ツールの活用が効果的です。
6.スケジュール表に落とし込み作成する
最後に、これまで整理してきた内容をもとに、具体的な研修スケジュール表を作成します。単に時系列に並べるだけでなく、参加者の集中力や理解度を高めるための工夫を盛り込むことが重要です。適度な休憩や、質疑応答の時間も確保しましょう。
スケジュール表に盛り込むべき主な項目は、以下の通りです。
- 実施日、開始・終了時刻
- 各プログラムの時間配分
- 休憩・昼食時間の明記
- 質疑応答やまとめの時間
- 開始前の受付や準備の時間
これらをスケジュールを表に明確に記載することで、講師・運営・参加者それぞれが予定を把握しやすくなり、当日の混乱を防ぐことができます。スケジュールが完成したら、事前に関係者に共有することも忘れないようにしましょう。
研修スケジュール表を作る際のポイント
研修をスムーズに実施するには、誰が見ても分かりやすいスケジュール表の作成が欠かせません。ただ時系列で予定を並べるだけではなく、見やすさを意識することで、混乱を防ぎ、研修の効果を高めることができます。
ここでは、研修スケジュール表を作成する際に押さえるべきポイントを4つ紹介します。
日付・時間・内容を一目で把握できるレイアウトにする
研修スケジュール表には、日付・開始時間・終了時間・研修名・実施場所などの基本情報を整理して記載しましょう。
横並びの一覧形式や表形式にすることで、情報が一目で確認しやすくなります。また、時間帯ごとに項目をまとめると、視線の流れもスムーズになり、確認ミスを防ぐ効果もあります。
色分けや記号で視認性を高める
複数の研修が同日に行われたり、参加部署が異なる場合は、色分けや記号を使うことでスケジュールの視認性が格段に向上します。
例えば、部署ごとに色を分けたり、外部講師が担当するプログラムに記号を付けるなどの工夫をすると、誰がどこに参加するかが一目で分かります。印刷する場合も、モノクロ対応を意識して記号を併用するとよいでしょう。
各研修の目的や備考欄を設ける
時間と内容だけではなく、それぞれの研修で「何を学ぶのか」という目的を記載することで、参加者の理解を深めることができます。
また、持ち物や注意事項などを記載する備考欄も用意しておくと、当日のトラブル防止にも繋がります。特に、新入社員や外部会場での研修には、事前案内が重要です。
担当者・講師の名前と連絡先も記載する
スケジュール表には、各プログラムの担当者名や講師の氏名、連絡先を記載しておくと、研修当日の問い合わせやトラブル発生時に迅速な対応が可能になります。特に、外部会場を利用する場合やオンライン研修では、連絡手段の明確化が重要です。
メールアドレスや内線番号など、すぐに連絡が取れる情報を記載しておきましょう。
研修スケジュール表の作成にテンプレートを使用するメリット
研修スケジュール表を「一から作るのは大変」と感じる方も多いです。そんなときに役立つのが、すぐに使えるテンプレートです。目的に合わせてカスタマイズするだけで完成度の高いスケジュール表が作れるため、初めての方でも安心して利用できます。
あらかじめ必要な情報やレイアウトが整っているテンプレートを使うことで、作業時間の短縮だけでなく、情報の正確性や共有のしやすさにも繋がります。ここでは、テンプレートを使用することで得られる、主なメリットを紹介します。
作成時間を大幅に短縮できる
テンプレートを使えば、ゼロから項目やレイアウトを考える必要がありません。日付、時間、研修名、講師、場所など、必要な項目があらかじめ用意されているため、該当する情報を入力するだけで、短時間でスケジュール表が完成します。
忙しい時期や複数回の研修が続く場面でも、作成の負担を大きく軽減できるでしょう。
抜け漏れや記載ミスを防げる
テンプレートには、研修に必要な情報が体系的に組み込まれています。そのため、日程、担当者、内容、場所といった重要項目の記載漏れを防ぐことができます。
また、記入欄が明確に定義されていることで、情報の入力ミスや記載順の混乱も起こりにくくなるでしょう。
関係者と共有・修正がしやすい
テンプレートを使用して作成されたスケジュール表は、形式が統一されているため、社内外の関係者との共有がスムーズに行えます。誰が見ても同じレイアウト・構成になっていることで、情報の読み違いや確認漏れが起きにくくなります。
さらに、複数の担当者で分担して研修を運営する場合でも、同じテンプレートを使えば情報管理が統一され、修正や追加の作業も混乱なく進めることができます。
研修スケジュール表の作成はmonday.comのテンプレートがおすすめ

上記でも触れたように、研修スケジュール表の作成には、テンプレートの活用がおすすめです。その中でも特におすすめなのが、操作性と柔軟性に優れたmonday.comの研修スケジュールテンプレートです。
事前に用意されたフォーマットを基に、チームでの情報共有やタスク管理をスムーズに行えるため、複数人で研修を運営する場面や進行状況を可視化したい場合に非常に便利です。
ここでは、monday.comの研修スケジュールテンプレートを使うメリットを3つの視点から解説します。
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必要に合わせて簡単にカスタマイズできる
monday.comの研修スケジュールテンプレートは、研修の内容や目的に応じて、「日付」「開始時間」「講師名」「会場」「研修の目的」など、必要な情報を自由に追加・削除可能です。
そのため、汎用的なテンプレートにありがちな「不要な項目が多い」「必要な欄が足りない」といった問題を避けられます。
研修ごとに異なる運営体制や内容に、柔軟に対応できるのが、monday.comのテンプレートの大きな強みです。
チーム全員でのリアルタイムに共同編集が可能
monday.comは、クラウド型のワークスペースのため、チームメンバーが同時にスケジュール表を編集・更新することが可能です。担当者の変更や時間の調整があった際にも、誰かが修正すればすぐに全員に反映されるため、情報の食い違いや伝達ミスを防ぐことができます。
また、編集履歴も残るため、いつ・誰が・どのように修正したかも確認でき、管理体制の透明性も保てます。
ダッシュボードで研修効果や進捗を可視化
monday.comの研修スケジュールテンプレートでは、登録されたデータをもとにダッシュボードを自動生成し、研修の進捗状況や実施回数、完了率などを視覚的に確認可能です。これにより、「どの研修が未実施か」「参加率はどうか」といった情報をひと目で把握できます。
さらに、完了状況に応じて、通知やリマインダーの設定も可能で、進行管理がより正確になります。
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著者:レイチェル・ハコウネ
レイチェル・ハコウネは、monday.comのコンテンツマーケティングマネージャーです。 アメリカ・ジョージア州のアトランタ出身で穏やかで丁寧な人柄と、イスラエルらしい積極的で物おじしない性格の両方をあわせ持っています。