「気づいたら経費がかさんでいた」「どこに、いくら使ったのかをすぐ把握できない」
日々の業務に追われる中で、経費管理が後回しになってしまうという声は少なくありません。経理専任の担当者がいなかったり、会計システムを導入するにはハードルが高いと感じている中小企業やチームも多いのではないでしょうか。
そうした状況でも、Excelを活用することで、お金の流れを整理し、支出傾向を把握することが可能です。シンプルながら効果的な管理方法として、Excelは今も多くの現場で活用されています。
本記事では、すぐに使えるExcelの経費管理用テンプレートの例をご紹介しながら、なぜあらゆる企業において経費管理シートの導入が重要なのかを解説します。
また、日々の手間を減らしながら、さらに精度の高い管理を実現するためのツール「monday work management」の活用方法についても詳しくご紹介します。
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日々の業務の中で発生する支出に対し、「誰が、いつ、何に、いくら使ったのか」を曖昧なままにしておくと、予算のコントロールは難しくなり、無駄な出費にも気づきにくくなります。
こうした状況を改善するための第一歩として、多くの企業が取り入れているのが、経費管理用のテンプレートです。
このテンプレートを使えば、以下のような情報をすぐに可視化でき、管理がスムーズになります。
・誰が経費を使ったのか
・何に使ったのか
・いつ支出が発生したのか
・どの予算項目に紐づく支出か
・支出の目的は何か
・実際にいくらかかったのか
経費管理用テンプレートには、さまざまな形式があります。
例えば、出張の多いチームであれば、移動費・宿泊費・食事代といった項目ごとに費用を整理できる出張費専用テンプレートが役立ちます。
一方で、毎月の支出全体を俯瞰したい場合には、運営費や広告費などをまとめて管理できる月次経費のテンプレートを使うと、全体の流れを把握しやすくなるでしょう。

monday.comが提供する経費管理用Excelテンプレート
経費管理に経費管理用テンプレートを導入すべき4つの理由
Excelは、使い慣れたツールでありながら、必要な集計や記録を柔軟にカスタマイズできる点で、経費管理に最適な選択肢の一つです。
ここでは、なぜExcelが経費管理において頼れる存在なのか、導入することで得られる主な4つのメリットを具体的にご紹介します。
1. 数字に基づいた意思決定ができるようになる
経費管理において、「なんとなくの感覚」で判断してしまっている場面は意外と多いものです。しかし、正確なデータがそろっていれば、そこに無駄が潜んでいないか、どこを削減すべきかが数字で見えてきます。
例えば、飲食業で原材料の仕入れコストがかさんでいる場合、Excelに記録された支出履歴をもとに、既存の仕入れ先と他の卸業者を比較する、といった判断がスムーズにできます。
経費は日々の積み重ねだからこそ、細かな見直しが大きな差を生むこともあります。
2. 経費情報を一元化できる
レシートの裏、スマートフォンのメモ、口頭での申告など、経費の記録方法が人によって異なると、集計作業は煩雑になり、ミスや漏れも起きやすくなります。
そうした非効率を避けるには、記録のルールとフォーマットを全員で統一することが不可欠です。共通のフォーマットを使えば、支出内容を決まった形式で入力でき、あとから検索や集計もしやすくなります。
「どこに何の情報があるのかわからない」というストレスから解放され、経費処理にかかる時間を、もっと重要な業務に使えるようになるはずです。
3. 時間を節約できる
経費の合計を電卓で出したり、1件ずつ転記したり。そうした手作業に、思った以上の時間と手間を取られてはいないでしょうか。
Excelでは、あらかじめ数式を設定しておけば、合計や平均などの基本的な集計を自動で処理してくれます。一度仕組みを整えてしまえば、月末や四半期ごとの集計もスムーズになり、ヒューマンエラーのリスクも減らせます。
さらに、monday work managementのような業務管理ツールと連携することで、経費の申請・承認・集計・レポート作成までの一連の流れを自動化することも可能です。これにより、担当者の作業負担を軽減するだけでなく、経費の全体像がリアルタイムで把握できるようになります。
4. 支出の異変にいち早く気づける
経費の増え方や使われ方には、日々の業務の変化がそのまま表れます。だからこそ、普段と比べて支出が急に増えていないかを素早く把握することが、無駄なコストを防ぐうえで欠かせません。
Excelで経費を一貫して記録しておくと、月ごとの支出推移やカテゴリーごとの傾向が自然と見えてきます。例えば、事務用品の費用が前月比で大きく増えていれば、その時点で理由を確認し、必要に応じて対応することができます。
Excelでおすすめの経費管理用テンプレート5種
経費管理のやり方は、企業の業種や体制によって異なります。
例えば、広告費の多いマーケティング部門と、日々の細かな支出を扱うオペレーション部門とでは、必要な管理の視点も変わってきます。また、すでに経理フローが整っている企業と、これから仕組みを整えたいチームとでは、求めるテンプレートの複雑さも違って当然です。
だからこそ、自社の状況に合ったテンプレートを選ぶことが、無理なく経費を管理していくための第一歩になります。
ここでは、Excelで提供されている、5つの経費管理用テンプレートをご紹介します。
実際に使用するには、Excelを開き、「ファイル」→「新規作成」を選択してください。検索バーにテンプレートの名前を入力することで、簡単に見つけることができます。
チームの目的や管理の粒度に合わせて、気になったものをぜひ一度お試しください。
1. 基本テンプレート「経費明細書」
まずご紹介するのは、もっともシンプルで汎用性の高いテンプレート「経費明細書」です。
複雑な機能は必要ないけれど、最低限の項目をきちんと整理しておきたい、というチームに最適です。
日付、金額、費用区分、簡単な用途メモなど、必要な情報を過不足なく記録できる設計になっており、特別なトレーニングや初期設定を行わなくても、すぐに使い始められるのが特徴です。
少人数チームや、これから経費管理の仕組みを整えていきたい部署の初期導入におすすめです。
(画像参照元:Excel「経費明細書」)
2. 収支管理用テンプレート「毎月の企業の収支」
経費だけでなく、売上や収入も含めて全体の収支バランスを把握したい場合に有効なのが、このテンプレートです。
日々の支出が事業収入に対してどのような比率なのか、現状をひと目で確認できる構成になっており、予算とのズレや費用のかかりすぎに早めに気づくことができます。
プロジェクト単位や部門単位での予算管理が必要なケースでも有効で、支出の傾向を見ながら、方針を調整したり改善策を検討する材料として活用できます。
(画像参照元:Excel「毎月の企業の収支」)
3. 出張費用テンプレート「出張経費の記録」
顧客訪問や業界イベントなどで出張の多いチームには、こちらのテンプレートが便利です。出張中に発生したさまざまな費用を簡単に記録・管理できます。
さらに、あらかじめ数式が組み込まれているため、合計金額の集計も自動で行えます。現場での入力は最小限に抑えつつ、経理側は正確なデータをすぐに確認できるという、双方にとって扱いやすいテンプレートです。
(画像参照元:Excel「出張経費の記録」)
4. 月次管理用テンプレート「支出推移予算」
月単位での支出を俯瞰したいときに役立つのが、この月次テンプレートです。
広告費、通信費、消耗品費など、カテゴリごとの支出を一か月分まとめて管理でき、毎月の予算内で適切に運用できているかを定期的に見直すことができます。
データを蓄積していくことで、月ごとの変動や支出パターンも把握しやすくなり、予算編成や削減の検討など、次のアクションにも繋がりやすいのが特徴です。
(画像参照元:Excel「支出推移予算」)
5. 年次管理用テンプレート「会社経費予算」
年度単位での支出を整理したい企業・部門には、この年次テンプレートがおすすめです。
大きな支出が「いつ」「何に」「どれくらい」発生したのかを明確に把握でき、1年間の財務の流れを全体として捉えることができます。
決算前の収支整理や、翌年度の予算を立てる際の基礎データとしても活用しやすく、部門ごとの支出傾向を比較したり、費用配分を見直す際にも役立ちます。
(画像参照元:Excel「会社経費予算」)
経費管理用テンプレートを賢く活用するためのヒント
Excelのテンプレートは、ただ導入するだけでは最大限の効果を発揮できません。
便利なツールだからこそ、自社の使い方に合わせて少し工夫を加えることで、業務効率が大きく変わってきます。
ここでは、テンプレートをより実務にフィットさせるために押さえておきたい7個の活用ポイントをご紹介します。経費管理を「意思決定に役立つ仕組み」にするためのヒントとして、ぜひご活用ください。
1. フローに合わせてカテゴリを調整する
テンプレートをそのまま使うだけでは、項目が抽象的すぎて集計がしにくいこともあります。
例えば、マーケティング部門の場合、「広告費」だけでなく、「SNS広告」「セミナー出稿」など、自社で扱う具体的な媒体に沿った分類にしておくことで、支出の内訳が把握しやすくなります。
2. 収支バランスを定期的にチェックする
売上や収入が順調でも、支出の方が上回っていれば経営は不安定になります。
だからこそ、収入と支出のバランスを定期的に見直す習慣が重要です。
毎月決まったタイミングで情報を更新し、予算と実績を照らし合わせるだけでも、傾向の変化に早く気づくことができます。
monday work managementのような管理ツールを使うと、月次でリマインダーを設定したり、自動で比較・集計する仕組みも整えられるため、おすすめです。
3. 「その他」の項目をなるべく使わない
「その他」と分類された経費が増えてくると、あとで中身を確認するのが難しくなります。
誰が見てもわかりやすくするには、できるだけ具体的なカテゴリーに分けることがポイントです。
例えば、「チームランチ」という支出を「その他」に入れてしまうのではなく、「従業員間食事」や「チームビルディング費」といったラベルで明示しておくことで、集計や分析の精度も上がります。
4. 領収書の入力は自動化する
経費精算のたびに、紙の領収書を探して手入力をしている会社は、少なくありません。
その手間を減らしたい、と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
最近では、PDFスキャンやOCR読み取りといった機能が統合されたツールが存在しており、これを活用することで、領収書のデジタル化と整理がスムーズに進められます。
例えば、monday work managementが、その一例です。ZapierやMakeといった外部ツールとの連携により、スキャンデータを自動で取り込むことで、手作業を減らしながら、税務対応や報告書作成も効率化できます。
5. 経費処理の流れそのものを自動化する
経費の申請から承認、共有、集計までのプロセスは、意外とステップが多く、手作業だと抜けや遅れが生じやすいものです。
monday work managementでは、こうした業務の流れをあらかじめ設定しておくことで、ワークフロー全体を自動化することができます。
例えば、申請が完了した時点で自動的に承認依頼が届き、承認後はそのまま経理部門にデータが送信される、といったように、確認漏れや処理遅延を防ぐ仕組みを作ることが可能なのです。
6. データを“見える化”する
どれだけ丁寧にデータを記録しても、それを読み取るのに時間がかかっていては意味がありません。
経費の傾向や変化を素早く把握するには、数字を「視覚的に捉えられる」形で整理することが重要です。
例えば、monday work managementのような管理ツールを併用すれば、Excelのデータをもとに、ダッシュボードやグラフ、チャートを自動で生成できます。
これにより、支出の偏りや増減のパターンが一目で把握でき、経営層や部門リーダーが迅速に判断を下すための材料としても活用しやすくなります。
7. 経費管理用テンプレートと会計ソフトを繋げる
経費データをExcelで管理しつつ、会計ソフトにも転記している。そんな運用を続けていると、どうしても手間やミスが発生しやすくなります。
管理ツールを介して、freeeやマネーフォワードのような会計ソフトとExcelを連携させれば、仕訳や集計の手間を減らしながら、経理作業の正確性も高めることが可能です。
今すぐmonday work managementを試してみる(14日間無料)monday work managementで、経費管理をもっとスマートに
経費管理は、単に数字を記録するだけの作業ではありません。支出の中身を正しく把握し、無理なく運用できる仕組みがあってこそ、健全な財務管理に繋がります。
monday work managementなら、無料で使える経費管理用テンプレートから、スプレッドシートとの連携、自動化まで幅広く対応可能。企業規模や業種を問わず、チームに合った形で効率的な経費管理を実現できます。
monday work management が選ばれる4つの理由
・どこにいても連携できる:クラウドベースだから、リモートワーク中や出張先からでも、申請、承認、共有がリアルタイムで完結。
・データが「見える化」される:ダッシュボードやグラフ機能により、支出の傾向や予算の進捗が一目でわかる。
・自動化で抜け漏れを防ぐ:経費申請の通知や承認フローを自動化でき、タスクの取りこぼしを防止。
・セキュリティも安心:多段階の権限設定と高いセキュリティ性で、機密情報も安全に保護。
monday work managementの経費管理テンプレート
monday work managementでは、チームや部門ごとの支出状況を可視化し、組織全体の予算管理をスムーズに行うためのテンプレートを提供しています。
1. 予算管理用テンプレート
このテンプレートでは、部署単位やプロジェクト単位で支出を整理し、予算と実績の差異をリアルタイムで確認できます。どこで予算を使いすぎているか、どのくらい余裕があるかを即座に把握できるため、戦略的な意思決定に役立ちます。
プロジェクトリーダー、オペレーション部門、経理・財務担当者など、予算の見える化と管理精度を高めたい方に最適です。
※Googleスプレッドシートをお使いの方には、個人の予算管理や少人数チーム向けのテンプレートもご用意しています。
2. 経費追跡用テンプレート
経費を「後追い」ではなく「先回り」で管理したいチーム向けのテンプレートです。支出の記録・分類・承認など、日々の経費処理を一元化し、チーム全体の財務状況をリアルタイムで把握できます。
取引のカテゴリ分けや、承認・支払いに関するリマインダーも自動で設定できるため、抜け漏れや対応遅れを防ぎながら、経費処理のスピードと正確性を両立できます。
プロジェクトが複数並行する環境や、部門間での支出調整が必要な場合に、特におすすめです。
よくある質問
Q. Excelで経費管理を始めるには、まず何をすれば良いですか?
まずは、自社の経費管理で「何を把握したいのか」を整理しましょう。その上で、テンプレートを使って必要な項目(日付、支出内容、金額など)が過不足なく揃っているかを確認します。
Excelやmonday work managementには、すぐに使える経費管理用テンプレートが用意されています。あらかじめ必要な項目や数式が設定されており、面倒な初期設定を省いてすぐに運用を始められるため、まずはテンプレートを活用して作ってみることをおすすめします。
Q. ExcelとGoogleスプレッドシート、どちらを使えば良いですか?
どちらも優れたツールですが、利用シーンに応じて選ぶと良いでしょう。
・Excel:複雑な数式やマクロ処理が得意。社内で完結した管理に向いています。
・Googleスプレッドシート:複数人での同時編集やクラウド共有がしやすく、リモートワークにも最適です。
monday.comと併用する場合は、どちらも連携可能です。
Q3. 自社に合ったテンプレートが見つかりません。どうすれば良い?
既存テンプレートを、完全に自社仕様に合わせるのは難しいこともあります。
その場合は、テンプレートの構成を参考にしながら、必要な列を追加したり、不要な項目を削除することでカスタマイズしましょう。完璧なテンプレートを探すより、自社用に最適化する意識で進めると、スムーズです。

ステファニー・トロヴァートは、10年以上のキャリアを持つ経験豊富なライターです。Oracle、Gartner、ADPといった大手企業で、業界への深い理解と斬新なコミュニケーション手法を活かし、ユーザーの心に響く文章作成を手がけています。